データ消去ソフトの選び方5つとおすすめ有料ソフト
データ消去ソフトの選び方5つとおすすめ有料ソフト

データ消去はどのソフトが良いのか、気になりますよね。データ消去用のソフトウェアは種類が豊富で、品質もピンキリなので、自分に最適なものを選び抜くのは至難の業でしょう。ソフトウェアを選ぶ際は、ソフトがどれが良いかを見る前に、自分がどのパソコンでどのくらいデータを消去したいかを先に確認しましょう。なぜなら、家で使うパソコンに、大手企業の機密情報を消すような高度な機能を使う必要はないからです。もちろん会社で使う場合は、家庭用レベルのものでなく、最高精度のものを利用すべきでしょう。そこで本記事では、データ消去用ソフトウェアの正しい選び方や用途別おすすめソフトウェアをご紹介します。

 

データ消去の必要性

パソコンを処分する際に生じる最も大きなリスクは、個人情報の漏洩です。パソコンには、氏名や住所などの個人を特定するための情報や、ネットバンクやその他サービスで利用するID・パスワード、ネットショッピングをするためのクレジットカード情報、プライベートで撮影した写真や映像など、他人に知られたくない情報が詰まっています。パソコンを廃棄したり譲渡する際は、データの完全な処分が欠かせません。

ゴミ箱処理では復元できてしまう

一般的に知られているデータ削除の方法では、データを完全に削除することはできません。なぜなら、画面上見えなくなるような処理をしているだけで、HDD/SSDといったメモリにはデータが残っているからです。市販の復元ツールを使えば、誰でもデータを復元できてしまいます。

復元できないよう消去する必要がある

誰でもデータを復元できてしまうということは、データを完全に消去できていないまま自分のパソコンが人に渡ってしまうということです。受け取った人に悪意があれば、情報を売られたり、勝手に公開されたり、悪用されてしまいます。ですので、パソコンを処分する際は、データを復元できないよう消去する必要があるのです。

 

データを完全に消去する方法

データを復元できないよう、完全に消去する方法は3つあります。「物理的破壊」「磁気的破壊」「ソフトウェアでの完全消去」です。

 

  • 物理的破壊・・・HDD内部のディスク部分(データ保存箇所)を破砕・粉砕・裁断
  • 磁気的破壊・・・強力磁気装置でディスク部分を機能不全状態にする
  • ソフトウェア・・・データ保存領域を消去用データで上書きし、二度と読み取れない状態にする

物理的破壊と磁気的破壊はデータ保存機能を直接破壊するため、パソコンの再利用はできません。そのため、パソコンの再利用を目的としたデータ消去の場合は、ソフトウェアでの処理をするのが一般的です。

 

データ消去ソフトの選び方

数あるデータ消去ソフトウェアの中で自分に最適なものを選ぶためには、自分が何をしたいのかを確認することが大切です。ソフトありきで選んでしまうと、機能が高度すぎて使い方に悩んだり、逆に機能が不十分すぎて他のソフトを改めて買う羽目になる可能性もあります。

その1. 対応OSで選ぶ

データ消去をするOSに対応したソフトを選びましょう。WindowsかMacかといったメーカーの違いはもちろんですが、バージョンによっても使えるソフト・使えないソフトがあるからです。例えば、Windows10には対応しているのにWindows Vistaには対応していないなど。データ消去するのは古いパソコンなのに、ソフトは最新機種に対応していた。。。なんてことがないよう注意しましょう。

その2. パソコンの処理の仕方で選ぶ

パソコンを再利用するのか、データ消去後は破棄を外部に依頼するのかなど、パソコンの処理に適したソフトを選びましょう。家庭や企業の内部で処理するのか、外部に持ち出しをするのかで、実施すべき消去方式が異なります。

  • 家庭内、企業内:ランダムライト方式、ゼロライト方式、NIST 800-99方式など
  • 企業外(廃棄・リースの返却):DoD5220.22-M(米国国防省準拠方式)、グートマン推奨方式

家庭内、企業内での処理は、情報漏洩のリスクが低いので、グレードの低いランダムライト方式などで十分でしょう。処理速度が速いので、短時間での処理が可能です。

企業外での処理の場合は、情報漏洩のリスクが高まりますので、グレードの高い方式での処理が良いでしょう。消去の方式については各ソフトウェアに記載があります。

その3. 処理回数、台数で選ぶ

ソフトウェアは利用が制限されています。複数台のデータ消去をする場合は、想定している台数を処理できるか、事前に確認しましょう。個人利用は台数無制限、法人利用の場合は5台までなど、個人・法人で条件が異なる場合もあるので注意が必要です。

その4. 利用パソコンの状態で選ぶ

中には故障したパソコンのデータ消去をするケースもあるでしょう。その場合には、CD-ROMでデータ消去が可能な機能(CDブート)がついているソフトウェアを選びます。

また、パソコンにCD-ROMを挿入する箇所がない場合、データをUSBに移してからソフトを起動する、USBブート機能があるソフトもあるので必要な場合は確認してみてください。

 

 

その5. 消去範囲で選ぶ

パソコンのデータを、バックアップとして外付けHDD・SSD・USBに保管している場合も考えられます。その際は、使うソフトが外付けメディアのデータを消去できることも確認する必要があるでしょう。

また、秘匿性の高い情報を扱う人の場合は、業務ごとに該当データを削除したり、定期的に削除操作が必要な業務もあるかもしれませんね。ソフトウェアによっては特定のデータ(ファイルやフォルダ)のみを完全消去できるものや、定期的な完全削除を設定できるものもあります。普段自分がどのような情報・データを削除しているかの確認をすることで、ソフトウェアの選別がしやすくなりますよ。

 

おすすめ有料ソフト

おすすめなデータ消去用の有料ソフトを5つご紹介します。

完璧・データ消去3

Wndows10からXPまで幅広い機種の処理が可能です。

1台のみの利用になりますが、期間に制限はなく、自動削除スケジュールを設定できるので、顧客情報など重要な情報の定期的な削除にも利用できます。

ドラッグ&ドロップでデータ削除できるので、特定のファイル消去が可能で、初心者にもわかりやすい仕様になっています。

<詳細>

  • メーカー:フロントライン
  • 対応OS:Windows(10, 8, 7, Vista, XP, Me, 2000, NT4.0, 98, 95)
  • 消去方式:ゼロライト方式、DoD方式、グートマン方式
  • 外付けメディア:可能
  • CDブート:有
  • 台数:PC1台

完全ハードディスク抹消17

ソフトを起動して、消去方式を選ぶだけの簡単操作なので初心者でも安心です。

外付けHDD、USB、SDなどの外部メモリのデータ消去にも対応。

XPなど古いバージョンにも対応していて、個人の場合は台数制限なし、コスパの良いソフトウェアです。消去方法もレベル別6段階より選べるので便利ですよ。

<詳細>

  • メーカー:Jungle
  • 対応OS:Windows(10, 8, 7, Vista, XP)
  • 消去方式:ゼロライト方式、DoD方式、グートマン方式
  • 外付けメディア:可能
  • CDブート:有
  • 台数:個人制限なし

HD革命 Eraser Ver.7 パソコン完全抹消

消去方式は10段階とデータの重要度に合わせて細かく設定できます。

消去したいデバイス/ドライブと消去方式を選ぶだけの初心者に寄り添った設計が特徴。

CDブートあり、外付けメディアの消去可能、台数も無制限なため、パソコンを丸ごとデータ抹消したい時に便利なソフトウェアです。

最大50台のドライブを同時にデータ消去できるので、効率的な処分に役立ちます。

<詳細>

  • メーカー:アーク情報システム
  • 対応OS:Windows(10, 8, 7)
  • 消去方式:ゼロライト方式、DoD方式、グートマン方式
  • 外付けメディア:可能
  • CDブート:有
  • 台数:個人制限なし

ターミネータ10plus データ完全抹消セット版

パソコン丸ごと抹消、ファイルごとの抹消、2つの機能がセットになっているソフトウェア。対応OSも幅広く、ファイル単位、フォルダ単位の細かい削除操作ができるのが特徴です。普段の不要データの蓄積を防いだり、定期的なメモリ内整理などにおすすめです。

データ復元の専門企業なので、データを復元できないよう抹消する作業クオリティに定評があります。

 

<詳細>

  • メーカー:AOSデータ
  • 対応OS:Windows(10, 8, 7, Vista, XP, Server2012, Server2008, Server2003)
  • 消去方式:ゼロライト方式、DoD方式、グートマン方式
  • 外付けメディア:可能
  • CDブート:有
  • 台数:個人制限なし

電子データシュレッダー2

ダウンロード版、パッケージ版いずれか使いやすい方を選べます。

ファイルを選択して抹消する方式なので、個人情報を都度削除したい場合などに便利です。

スケジュール設定で定期的な抹消もできますし、履歴が残るためデータの削除管理などにも役立てられることでしょう。

 

<詳細>

  • メーカー:AOSデータ
  • 対応OS:Windows(10, 8, 7, Server2017, Server2016, Server2008)
  • 消去方式:ゼロライト方式、DoD方式、グートマン方式
  • 外付けメディア:可能
  • CDブート:無
  • 台数:1台

 

まとめ

データ消去ソフトウェアの選び方についてまとめます。

  • ソフトウエアの選び方・・・①対応OSで選ぶ、②パソコンの処理の仕方で選ぶ、③処理回数・台数で選ぶ、④利用パソコンの状態で選ぶ、⑤消去範囲で選ぶ
  • おすすめ有料ソフトウェア・・・①完璧・データ消去3、②完全ハードディスク抹消17、③HD革命 Eraser Ver.7 パソコン完全抹消、④ターミネータ10plus データ完全抹消、⑤電子データシュレッダー2

データ抹消の目的は業務によって様々です。作業にあったソフトウェア選びにお役立てください。

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