HDDを正しく扱う!HDDを換装する手順について知る!

パソコン内蔵のHDDは、新しいものに換装できたり、別のHDDを増設したりすることができます。HDD故障や容量不足などで、パソコンの買い替えも方法の1つですが、HDDの換装によって、お金をかけずに低コストで解決することも可能です。ここでは、HDDを換装する手順についてお届けします。

内蔵HDDを交換する!

皆さんは、HDDが故障してしまった時、パソコン本体も壊れてしまったと思ってはいませんか?こうした場合、「パソコンをまた買わなくては…」と思っている方は多いです。実は、それは大きな間違いで、HDDが故障してパソコンが起動不可になったとしても、パソコン自体が壊れてしまった訳ではありません。パソコンというのは、一部の部品が壊れても交換して再び使用することができる場合が多いです。交換しやすい部品には、HDD、メモリー、光学ドライブなどが挙げられます。パソコン部品でも、HDDに関しては故障する場合が多い部品になります。パソコン修理では、約6~7割がHDD関連といわれています。HDDの取り出しの際に、パソコン分解を行うケースもあり、メーカーや機種によって、メーカーサポートが受けられないこともあります。一部機種では、分解が極めて難しいタイプのものもあります。

HDDを交換する理由とは?

消耗品で寿命があるから

HDDは、ディスクをスムーズに回転させるライナーといわれる潤滑剤が付いています。この潤滑剤が十分な状態だと、HDDは壊れにくいです。しかし、ライナーが擦り減っていくと、HDDのヘッドが磁気面と接触しやすくなって、HDD故障に繋がります。HDDの寿命のカギは、まず、ライナーであることを覚えておきましょう。HDDの寿命は、約1万時間程度なので、18時間パソコンを使用した場合、約3~4年で自ずと寿命が来ます。パソコンメーカー保証期間で3~4年が多い理由は、HDDの寿命を想定しているといえます。HDDの寿命は、種類によっても異なりますが、現在、主流になってきているSSDは約5~10年は持ちます。HDDより読み書き速度が早く、構造も衝撃に強いですが、データ書き換えを過剰に行うとフラッシュメモリがパンクすることがあります。また、データ復旧もHDDより難しいので、SSDHDDのどちらが良いかは一概に言えません。HDDの寿命は、約1万時間ですが、これは一般的性能を持っている場合であり、メーカーによっては粗悪品もあります。HDDも色々あるので、製品の良し悪しが変わるので、安定したメーカーのHDDを選ぶのがポイントです。

寿命を迎える兆候がある

HDDの寿命が近づいてくると、パソコン起動する際も立ち上がりが遅くなったり、読み込みや書き込み速度に時間がかかったりします。また、異常にパソコンが熱くなる、突然フリーズする、そんな状態が見られる場合も寿命のサインといえます。他にも、異音が鳴る状態も、HDD故障の前兆の可能性もあります。症状が末期になってくると、全くパソコン起動しなくなる場合もあります。HDDが壊れると、データ欠損や消失が起き、データが消えても業者に復旧依頼すれば取り戻せるかも知れませんが、それはHDDの状態次第です。壊れ方によっては、データ復旧できる保証はありません。HDDの寿命は、専用ソフトで動作速度、エラーの発生率を調べることができ、ある程度把握することができます。本格的に悪化してしまう前に、定期的に調べるのがおすすめです。寿命確認ツールにも色々あり、無料ツールもあります。寿命の兆候がある場合は、問題が発生する前にHDDの交換を検討しましょう。

HDDを換装するメリットとは?

内蔵HDDを新しく換装する最大のメリットは、何といっても故障防止です。HDDというのは消耗品なので、継続使用によってHDD自体が劣化していきます。使用した時間や頻度によっても変わってきますが、大体5年程度を交換目安にするのが一般的でしょう。なので、HDDの寿命を迎える前に、新たなHDDに換装することによって、パソコン起動しない状態やデータを失うなどのトラブルを未然に防ぎます。また、新しいHDDの換装は、容量増大や読み書き速度アップの実現メリットもあります。パソコン動作というのは、HDDの読み書き速度に影響するので、高速HDDに換装すればパソコン全体のスピード改善に繋がります。また、内蔵HDD増設のメリットも挙げられます。使用可能なHDD容量が増えるので、内蔵HDDの容量不足にならないよう、不要ファイルを削除する作業から解放されます。増設するには、パソコン内に専用スペースが必要なのですが、専用スペースの無いパソコンには増設はできないことは覚えておきましょう。この場合には、外付けHDD使用で保存容量を増やす方法になります。

HDDのサイズ・容量・回転数のポイントとは?

まず、サイズに関して見ていきましょう。内蔵HDDのサイズには、3.5インチと2.5インチがあり、3.5インチはデスクトップパソコン、2.5インチはノートパソコンや省スペースデスクトップパソコンになっています。2.5インチのスペースには、3.5インチHDDの設置は不可です。逆に、3.5インチのスペースには、マウンタといわれる器具使用で、2.5インチのHDDが設置可能です。次に、容量ですが、内蔵HDDには、500GBの小容量~10TB超えの大容量まで、様々な容量のタイプがあります。容量と価格は比例するものでは無く、最も普及している容量製品は割安になる傾向があります。必要な容量については、人それぞれ異なります。容量と価格のバランスが良く人気なのは、3.5インチの場合は14TB2.5インチの場合は500GB1TB辺りとなっています。そして、回転数に関しては、回転速度を表すのが回転数であり、1分当たりの回転数をrpmの単位で表記しています。高速回転する程、データ読み書きが速くなりますが、動作音や発熱が大きいデメリットもあります。なので、デスクトップパソコンの場合は7,200rpm、ノートパソコンの場合は5,400rpmが多く使用されています。デスクトップパソコンの内蔵HDDの交換や増設でも、画像や動画の編集などデータ読み書きを頻繁にしないのであれば、5,400rpmを選んでも問題無いでしょう。

HDDの交換方法とは?

サイズ

HDDの交換では、パソコンを分解しなければいけない場合も多いです。パソコンに詳しくない方にとっては、分解することはハードルが高い作業といえます。しかし、HDDはパソコンパーツの中では、比較的交換しやすい部類に入ります。付け外しするのを前提に作れているので、機械やパソコンに慣れている方であれば、難しい作業ではないかと思います。HDDは故障頻度も高い部分になるので、自分で交換できると何かと便利なことが多いでしょう。HDDの取り換える前には、幾つか確認したいポイントがあります。まずは、HDDのサイズです。HDD2.5インチと3.5インチの2つに分かれますよね。自分のパソコンにはどちらが合うのか、合ったサイズのHDDを用意しましょう。稀に1.8インチのHDDが使用されていることもあるので、新たにHDDを購入する前に確認を忘れず行って下さい。

接続規格

HDDの換装では、接続規格にも注意が必要です。接続規格には、IDE接続とSATA接続の2タイプがあります。IDEは、旧規格接続機器で2008年位まで主流となってタイプです。一方、SATAは新規格で、2008年からよく使用されるようになったタイプです。IDESATAの違いに関しては、見た目で判断することができますが、不安な方はフリーソフトで判断する方法もあります。コネクタ規格が違ってしまうと取り付けができないので、間違えないようにしっかり確認しましょう。

HDDを交換する際には、ある程度パソコン分解することが必要です。特に、ノートパソコンは、各種パーツや内蔵HDDがネジ固定されており、分解する際にはプラスドライバーを用意して下さい。また、ドライバーについても規格がありますので、事前にネジ形状の確認は必須です。ネジ穴が合わないドライバーを使って、パソコンを無理やり分解してしまうと、ネジ穴が破損する恐れがあるのでやめましょう。

必要機材を揃えたら、HDDの交換作業に取り掛かります。まず、最初にやることは、電源遮断です。ACアダプターを抜いてバッテリーを外しましょう。パソコンの電源がONの状態で作業を行った場合、感電する危険性があり、それが原因となってパソコンが壊れてしまう可能性もあります。また、パソコンのスリープ状態は、一見するとパソコンがOFF状態に見えるので、電源確認は怠らないで下さい。デスクトップパソコンでは、ケースを開ければ、HDDを比較的簡単に取り外せる場合が多いです。ノートパソコンは、プラスドライバーなどで、パソコン裏側の蓋を開けてHDDを取り出すことになります。HDDの取り付け方に関しては、機種によっても変わりますが、基本的に元と同じように新しいHDDとコネクタを接続できればOKです。分解する際には、取り付け順番や部品位置を間違えないように注意しましょう。HDDの取り付けが完了したら、電源を入れてBIOS画面で認識有無が判断できます。

ワンポイントアドバイス

殆どのパソコンは、自分でHDDの交換を行うことはできますが、薄型ノートパソコンでは内蔵HDDがマザーボードに直接接続されているタイプもあり、このような場合は交換不可なので諦めることが無難です。HDDの増設や交換というのは、万が一、操作方法を誤ってしまうと全データが消えてしまうこので、取り扱いには十分注意が必要です。一番安全・安心なのはプロに依頼することです。自分で無理せずに専門家の力を借りましょう。

まとめ

ここでは、HDDを換装する手順についてお届けしてきましたが、いかがでしたか?内蔵HDDを新しく交換することは、HDD故障の動作不具合やデータ消失を未然に防ぐことに繋がります。また、大容量HDDを増設して空き容量を増やすこともできるので、大きなデータも色々保存することが可能です。現在、使用中のHDD容量や動作速度に不満を感じている方も、パソコンだけの買い替えだけではなく、HDDの交換や増設の検討も低コストで劇的に作業環境が改善するかも知れないのでおすすめです。

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