HDDが発熱する原因は?温度を調べる方法や対処法について知る!

長時間パソコンを使用していると、パソコンが熱くなることがありますよね。パソコンが熱を帯びる原因には、HDDの発熱が挙げられます。発熱は故障原因にもなり、最悪、重要データを失う恐れもあります。ここでは、HDDが発熱する原因、温度を調べる方法や対処法についてお届けします。

パソコンは熱に弱いデリケートな精密機械!

パソコンというのは、デリケートな精密機械で熱に弱いです。特に、内部温度の上昇は故障原因にもなります。また、外部熱も強い熱を浴び続けると、パソコンへ悪影響を及ぼします。精密機械に高熱が加わることは、基盤の接続部を溶かしマザーボード接続が緩くなり、プログラム異常を招きます。主に、突然パソコン画面がブルースクリーンになる、電源が落ちるようなどの現象が起き、パソコン寿命にも影響します。通常、約3~5年の寿命ですが、早めの劣化や不具合が見られる際には、パソコンの熱暴走の発生が考えられます。

パソコンが発熱する理由

直射日光や室内温度などの外部影響もありますが、特に、内部熱には注意が必要です。パソコンは起動すると自然に発熱しますが、これは集積回路を電流が流れており、時間経過で徐々に温度上昇する仕組みです。しかし、HDDの熱暴走では、データ保管ディスクが熱で傷付き、動作に支障をきたしている状態になります。高熱で損傷したHDDというのは、修理は難しいので新たな交換が必要です。HDDの熱暴走は、ファイルの書き込みエラーや不良セクターの増殖が特徴にあります。HDD専用ファンが搭載されているもの、いないものもあるので、その場合はファンを取り付けることをおすすめします。このように、パソコン内部には、重要部品が沢山あるのですが、熱の影響でグリスやモーター部品の劣化に繋がったり、HDDが破損したり、色々な影響が出てきます。また、パソコン内部は、外部より温度が高い傾向があるので、気温の暑い季節は警戒が必要です。

HDDが発熱する原因とは?

パソコンの冷却機能・冷却ファンの故障

パソコン起動中には、搭載されている冷却ファンも回転しています。冷却ファンというのは、冷却装置で小型扇風機のように、回転しながら通電中の熱を外部放出します。電源が入っている間は動作しているので、壊れることが多い部品の一つになります。熱暴走が多発するようになった時には、冷却ファンが壊れた、動いていない、劣化などが考えられ、一部送風しかできない状態になっていることが推測されます。熱暴走の発生では、冷却ファンが原因の場合は音で判断できます。いつもより音が大きい、うるさい、一定でない音のなり方など、回転音に違いがある場合にはパソコン使用を中断して下さい。パソコン設置の放熱用冷却ファンは、温度上昇で回転数も上がる設計なので、回転数が高くなれば音も大きく感じます。ファン設置がないモデルや機種は、パソコンの底面も触って熱を確認しましょう。

ホコリや汚れの溜まり

パソコンには、通気口の隙間があります。外気を使って内部熱を冷却ファンで排出しているのですが、隙間にホコリや汚れが溜まった状態だと、パソコン内部にもホコリや汚れが入っています。部品内にホコリが入ると、通気性が悪くなって熱排出ができないので、熱暴走しやすくなります。通気口や冷却ファンに付いたホコリや汚れにも注意し、対策することが大事です。ホコリや汚れの付着は、回転速度の低下、熱と空気の排出量減少になります。その結果、パソコン温度が上昇して熱暴走が起きるのです。長い年月使用しているパソコンは、特に、ホコリや汚れが溜まっている場合が多いです。手で触った際に熱いと感じる時は、パソコン使用を止めるなど対策をしましょう。

室内温度が高い場所でのパソコン使用

パソコンの使用環境で室内温度が高い場合、熱暴走が起きやすくなります。パソコン内部温度というのは、室温より約7~8度高くなっており、外気温が高く冷房をつけない状態などでは、室内温度の高い空間によって機器温度も上がります。室温約3035度を超える状況は避け、パソコン内の温度が40度以内に収めましょう。40度を超えると、正常に動かない、操作速度の低下、異常が起こるなど、不調が現れます。なので、パソコンを使用する際には、室内温度対策もしっかり行い、使用環境は寒過ぎず暑過ぎないことがポイントです。

パソコンの内部パーツの発熱

パソコン内の部品で、最も熱くなるのはCPUです。CPUはコンピュータの脳であり、中心部品の一つです。パソコン使用中では、様々なデータ処理を行うので熱を持ちやすいです。CPUの熱の冷却方法には、水冷方式、液体窒素方式などがあります。周辺機器のHDDやバッテリーなども熱を持ちやすく、パソコンは部品から発生する熱対策で冷却ファンも搭載されていますが、ファンもモーター稼働なので熱が生じます。

HDDの温度を調べる方法とは?

パソコン使用では、HDDの表面温度は約40度程度にまで上昇します。HDDは、モーターで内部のプラッターを高速回転させているので、構造的に発熱は避けることはできません。一般的に、HDD40度が動作時の限界温度とされており、それを超えると危険といわれています。現在、販売されているHDDは自己診断機能があるので、それを用いてHDDの表面温度を知ることが可能です。自己診断機能の情報は、ツール使用で表示することができ、フリー使用可能な「CrystalDiskInfo」が代表的です。HDDの状態を知るためにも、自己診断機能のツール導入はおすすめです。

HDDの暴走熱の対処法とは?

一般的なパソコンの場合

・パソコン使用を止める・節電モードの活用

熱暴走でパソコンが故障する前に、パソコンを使用中断して休ませて冷却しましょう。長時間使い続けていると、パソコンは熱を持ちやすくなります。なので、長時間作業をされる方は熱暴走に注意が必要です。熱暴走を防ぐ方法には、適度に電源を切ってパソコンを休ませること効果的です。特に、ノートパソコン愛用者は、デスクトップ型よりこまめにパソコンを休ませて下さい。バッテリーも熱くなっているので、冷却されるまで待つことが大切です。また、熱暴走を抑える対策として、節電モードの活用もおすすめです。パソコン使用中の消費電力の節約設定を使いましょう。環境設定で、省エネルギー設定や節電モードなどを使うと、消費電力を抑えられます。また、使用しない機能を一時的に停止する、モニターの明るさを暗くする、スリープモードを使うなど、消費電力が抑えられる機能を活用して発熱抑制に貢献できます。

・ホコリの掃除

通気口にホコリが溜まった状態は、パソコンから熱排出されない、また、排出しにくくなります。長期間のパソコン使用は、ホコリの付着が溜まり続けているので、定期的に掃除機やOA用クリーンブラシ、ハタキなどでホコリを掃除しましょう。特に、冷却ファン部分は溜まりやすいので、積極的に掃除して下さい。掃除の際には必ず電源を切る・電源コードを抜いた状態で行いましょう。エアダスターなどを使用すると、キーボードのホコリやパーツのホコリも上手く取り除くことができます。

・室温を下げる・設置場所を変える

パソコン使用中は、室温も上がっている場合があります。自分には快適温度でも、パソコン内部が高温になっていることがあるので注意しましょう。特に、夏場は冷房機器を入れて、室温を下げることも熱暴走に有効な冷却方法の一つです。また、冷やし過ぎも精密機器故障のリスクがあるため気を付けましょう。さらに、パソコンは熱排出しやすい場所に置くことを心がけましょう。熱暴走対策に有効なのは、設置場所を変えることです。デスクトップ型であれば、壁から離して放熱ができる幅を確保、換気できる所、通気性がある所に置くのがおすすめです。本体側面に複数の穴があるタイプは、何かで防ぐことがないようにして下さい。機器の本体は、机、キャビネット、壁などから距離を取って置くことも有効です。ノートパソコン愛用者であれば、本体周辺に物を置かない、熱がこもるカバーを置かない、布団やひざ掛けの上に置かないなど、心がけましょう。

・冷却用アイテムの活用

熱暴走を防止したり冷却したりできる、様々なアイテムが市販されています。主な熱暴走対策のアイテムには、冷却パッド、外付け冷却ファン、隙間を作るスタンド、精密機器用ジェル冷却シートなどがあるので、使用環境に適したアイテム活用を考えましょう。また、パソコン専用アイテムでなくとも、熱暴走対策アイテムもあります。小型携帯扇風機などは、外付けのファン同様、冷却ができるので有効です。

・アプリケーションの終了

多くのアプリケーションを起動したままの状態というのは、CPUにも負荷がかかります。その結果、発熱も多くなるので、使っていないアプリケーションは終了するよう心がけましょう。

デスクトップ型の場合

・ケースを変える

デスクトップ型の外側には、ファンが見えないタイプやメッシュが無いタイプもあり、内部から熱排出できない構造タイプもあります。その場合、ケース上部にファンが付いているタイプや前面部にファンが付いているタイプに変えてみましょう。それだけで熱排出しやすくなります。メーカー製パソコンの場合は、変えるこが難しいので、ケースも冷却性の高いものを選んで組み立てましょう。

・ファンの向きや配線を変える

デスクトップ型を使用されている方で、機器の扱いに慣れている方は内部構造を見てみましょう。ファンの角度が排気口からそれている、排気口に合っていない、配線がまとまっていないなど、このような状態は空気の流れが良くありません。また、高温の空気排出も難しくなってしまいます。配線は結束バンドで整理し、冷却ファンは排気口に向く角度に変えましょう。

・ファンの数を増やす

大きめのケースを使用している方、機器の扱いに慣れている方は、冷却ファンの数を増やすことも有効です。様々な空冷ファンがあるので、設置可能なサイズか確認して取り付けましょう。ファンの大きさは、直径12㎝、8㎝、6㎝などバリエーションがあります。

まとめ

ここでは、HDDが発熱する原因、温度を調べる方法や対処法についてお届けしてきましたが、いかがでしたか?HDDの熱の発生は、高速データ処理を行うとどうしても発熱量は大きくなります。HDDは大切なデータを保管しておく場所です。突然、故障してしまえばデータは失われ、大きな損害になる場合もあります。HDDの発熱が気になった際には、ここで紹介した方法を是非試してみて下さい。

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