皆様は会社のパソコン廃棄をしたことがありますか。どうやって廃棄するか知っていますか。また会社のパソコンは個人のパソコンのように捨てても問題ないのでしょうか。今日はそんな疑問たちを解決すべく、会社のパソコン廃棄のルールについてご紹介します!会社によっても、細かなルールがあると思いますが、だいたいの会社があてはまることをお伝えします。
1会社のパソコンと個人のパソコン廃棄の仕方が違う
会社のパソコンと個人のパソコンの廃棄方法ですが、全く同じではありません。もちろん資源有効利用促進法によって、家庭用ごみとして捨てることができないのは同じです。大まかには同じところも多いのですが、細かいところが違うので、今回はそこを説明したいと思います。
1.1会社のパソコンは産業廃棄物
会社のパソコンと個人のパソコンとの大きな違いは会社のパソコンは産業廃棄物扱いとなることです。産業廃棄物というと、工場などで、出るごみを思い浮かべる方が多いかと思いますが、不要になった会社のパソコンも産業廃棄物になります。産業廃棄物は排出した人に処理の責任が法律で課せられています。また、産業廃棄物は個人のパソコンと同じようにはすてることができません。個人のパソコンは自治体で回収していますが、産業廃棄物扱いとなる会社のパソコンは自治体では回収していないので、自治体に廃棄することができなくなっています。
2会社のパソコンの廃棄方法
自治体に捨てることができないのであれば、どこに捨てたらいいのでしょうか。会社のパソコンの廃棄方法は、大きく分けて3つあります。
2.1産業廃棄物処理業者に依頼する
産業廃棄物処理業者にお願いする方法です。1台1000~4000円と有料ですが、パソコンの廃棄と一緒にパソコン以外の不用品処分も一緒にできるので便利です。データ消去は行っているところと、行っていないところがあるようです。廃棄証明書を作成するのに別途保養がかかる場合があります。複数のメーカーのパソコンを処理するときに産業廃棄物処理業者に頼むといいです。
2.2パソコンメーカーに引き取ってもらう
パソコンのメーカーに引き取ってもらう方法もあります。同じメーカーのパソコンだけを廃棄する場合はメーカーに依頼するといいでしょう。資源有効利用促進法ができたことによって、メーカーの回収が義務づけられました。パソコン廃棄の方法で、1番、信頼度が高く、確実に廃棄してくれます。複数のメーカーのパソコンを廃棄したいなどがない限り、メーカーでパソコンを廃棄するといいでしょう。ただし、1台1台の手続きが必要なので、たくさん捨てたいときも不向きです。
パソコン1台につき3,000から4,000円で、廃棄証明書は別途費用を払わなければなりません。個人のパソコンはマークがついていたら、無料だったのですが、会社のパソコンはマークがあってもお金がかかってきます。データ消去はメーカーによって違うので、確認してみてください。
2.3パソコンリサイクル業者や廃棄専門の業者に依頼する
最後はパソコンリサイクル業者やパソコン廃棄専門の業者に依頼する方法です。リサイクル業者ならパソコンを再利用や部品などの再資源化で利益を得ているので、他の方法よりも価格が抑えられるのがメリットです。また手続きも簡単で、たくさん捨てる場合でも、面倒ではなく、見積もりなども出してくれます。
パソコン廃棄専門業者は業者によりますが無料で回収しているところも多いです。手続きが簡単で、複数のメーカーが混ざっていても1回で回収してもらえるのも利点です、パソコン専門なので、データ消去も依頼でき、他のパソコン関連の不用品なども一緒に処分してもらえます。
ただし、どちらも信頼度は低いので、自身で信頼できる・いいところを探す必要があります。悪徳業者もいますから、業者選びは慎重に!悪徳業者にパソコンが渡ると、情報を悪用されたり、不法投棄されたりする可能性があります。産業廃棄物は排出している人に責任がかかってくるので、自分は不法投棄していなくても、依頼した業者が不法投棄すると産業廃棄物を排出した会社に責任がかかってきて、法的に罰せられることもあります。
業者選びのポイント
- 産業廃棄物収集運搬許可を取っている
- マニュフェストを守っている
- 会社のパソコン廃棄実績がたくさんある
- 見積もりが無料
- 無料回収も行っている
- 大量回収であるなら場所・日時指定の回収をしている
- 各種証明書の発行ができる
- 内部データ消去サービスがある
- 顧客からの評判がいい
上記のポイントで選んでみてください。悪徳業者を選んでしまうと、情報の流出・不法投棄などのトラブルになるかもしれません。信頼できる業者を1つ見つけておけば、今後も使えるので、いいと思います。取引先や知り合いの企業がどこを利用しているかなども聞いてみるといいかもしれません。
3会社のパソコンを廃棄する時の注意点
会社のパソコンを廃棄するときどんなことに注意しなければならないのでしょうか。
3.1確実にデータを消去する
会社のパソコンは個人のパソコンよりも、顧客のデータなどの個人情報がたくさん入っていて、流出する情報も多いです。過去に企業の個人情報流出事件もあり、年々、個人情報に厳しくなっています。流出したときの社会的なダメージは大きいです。流出しないように、確実にデータを消去してから、パソコンを廃棄しなければなりません。廃棄を依頼する業者にデータ有無をしっかり確認する必要があります。データ消去込みのプランもあるので、そちらを選ぶといいでしょう。データの消去方法はソフトを使う方法と物理的に壊す方法と業者に依頼する方法の3つがあります。
データ消去方法
- データ消去ソフトを使う
- ハードディスクを物理的に破壊する
- データ消去業者に依頼する
ただごみ箱にファイルを入れるだけではダメです。上記の方法でデータを消して、データが復元できないようにしてください。またCD-ROMなどの取り忘れから、情報流出もありましたので、取り忘れにも十分に注意してください。
3.2廃棄したという証明書をもらう
廃棄証明書や引き取り証明書などの証明書をもらわなければなりません。理由は税務調査で事細かく資産などの確認をされます。パソコンも資産に入るのですが、証明書がないと、廃棄したことが証明できないので、個人で売ったなどと誤解されることもあるかもしれません。廃棄したパソコンはもう会社の資産でなくなったことを伝えるためにも、証明書は必要になってきます。これらの証明書をきちんと発行してくれるかを確認してから、業者に依頼する必要があります。反対に証明書などを発行していなければ、怪しい業者かもしれません。問題がなければ発行してくれるはずです。
お店などでもらえる証明書の種類
- 廃棄証明書
- 引き取り証明書
- データ消去証明書
廃棄証明書
パソコンを廃棄したことを証明する証明書。産業廃棄物業者やメーカーなどで回収してもらうときに発行してもらう。
引き取り証明書
引き取り証明書はパソコンが他の人のものになったことを証明します。廃棄ではなくリサイクルショップで引き取ってもらうときに引き取り証明書をもらいます。パソコンが自分の資産ではなく、相手の資産になったことを証明し、パソコンの機種・台数・引き取り日、業者名が記載されます。
データ消去証明書
パソコンのデータが正しく消されたことを証明する書類です、データ消去を行う業者が発行します。データ消去証明書には、データを消去した日付・消去方法・消去した HDD/SSDの型番やシリアルナンバー、HDD/SSDの破壊した写真などを記載します。
3.3産業化廃棄物管理票
産業廃棄物には産業廃棄物管理票が必要です。産業廃棄物管理票とは産業廃棄物が不法投棄されないように環境省が作ったものです。外部にパソコンを委託するときや処分する時に、この管理票が必要になってきます。法律で定められているので、管理票がなければ法律違反となります。管理票には廃棄物の種類、数量、廃棄した業者名などが記入されてあり、産業廃棄物が正しく処理されたことを証明します。
紙と電子があって、お好きな方を選ぶことができます。ただし、電子はすべての企業ができるのではなく、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターに加入している企業のみで、自分の企業だけが入っていても意味がなく、廃棄を依頼した業者も入っていないとできません。紙の方は各道府県の産業廃棄物協会で販売しています。
3.4管理シールなどを剥がす
管理シールなども廃棄する前に剥がしておいた方がいいです。どんな会社がそのパソコンを所持していたのかが、わかったりもします。特定されてしまいそうなものは、あらかじめ剥がしておきましょう。企業のロゴシールなども付けておくと、良くないです。会社などがわからないようにしておきましょう。
3.5きちんと調べてから廃棄する
個人のパソコンも普通のごみと一緒に出してしまうと、法令違反になります。ですから、きちんと調べてから廃棄しないと、法律を破ることになりかねないので、よく調べてから、廃棄しなければなりません。
4まとめ
会社のパソコンの廃棄ルールについてご紹介いたしました。個人のパソコンとは廃棄のルールが異なるので、気を付けなければなりません。また、個人情報など情報の流出にも注意を払う必要があります。きちんとルールを守り、信頼できる業者に依頼すれば、問題はありません。ルールを守って、適切に会社のパソコンを廃棄してみてください!